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フランスからのゲスト 【2005年4月10日】

ナントの路面電車
 「フランスからのゲスト」。といっても国賓や有名芸能人、サッカーチームではない。ベルリンで若者に人気のハッケッシャーマルクト界隈、その駅の路面電車乗り場に毛色の変わった車両が入ってくる。ベルリン都市交通公社 (BVG) の車両は黄色くペイントされているのだが、白をベースとしたボディーに緑のアクセントの車両。自由化の波でこんなところにも別会社の車両が? そうではない。これこそが「フランスからのゲスト」。フランスはナント市の車両を BVG が試験的に運用しているもの。BVG のサイトによると2010年までに、現在運行されているTatraタイプの車両が更新期を迎える。そこで新しい車両を導入する際、どのようなタイプの車両が適しているのかを比較検討しているのだという。このために2004年秋にはウィーンの車両が、やはり「ゲスト」として迎えられた。
 一時期、交通渋滞を引き起こすとされて次々に廃止されていった路面電車。ベルリンもその例外でなく、西ベルリンの路面電車は、分裂時代に全て廃止されてしまったが、東ベルリンには、相当な部分が残された。そして環境・温暖化問題への関心が高まる現在では、環境に優しく省エネルギーな交通機関として再び注目を集めている。ベルリンでもこれまでの路線が維持されるばかりでなく、拡張も予定されており、新都心であるポツダム広場へと続くライプツィヒ通り (Leipziger Straße) にも軌道敷が埋め込まれた。
床全面がフラットな低床
 さておフランスの車両はというと、駆動・電気系統などの技術面以外では、全て低床、バリアフリー構造が特徴として挙げられる。これは車椅子を利用する人、足腰に障害を持つ人といった「交通弱者」には非常に重要なポイント。これを実現するために、台車が工夫され、車輪の出っ張り部分は車内では座席の下に収納されている。そのせいなのか、足の短い日本人の私には座席の床からの位置が高すぎて、座りにくい。ベルリンの男性はだいぶ背が高く足も長い人が多いが、ご婦人や子供にはやはり高すぎるのではないだろうか。子供は座るなということなのかもしれないが。ベルリンの従来の車両ではこのようなことはなかったので、利用される土地の人間のサイズに合わされているのか。としたらナントの市民は「なんと」足の長いことか。
 このような新型車両で置き換えられるのは、東ドイツ時代に導入された床の高いタイプの車両(Tatra タイプ)。たしかに床の高いのは障害を持つ人には車内へのアクセスの面で負担が大きいのは事実なのだが、街の様子を車内から見物するには、少し床が高い方が都合が良いのも事実。しかし残念だが、それは東ドイツ時代へのノスタルジーとともに放棄しなければならないのだろう。
 車両は2005年4月現在、ハッケッシャーマルクト駅 (Hackescher Markt) からホーエンシェーンハウゼン・ツィングスター・シュトラーセ (Hohenschönhausen Zingster Straße) までの路線 M4 で運用されており、試験車両については無料で利用できる。将来のベルリン路面電車に乗って東ベルリンの街並を見物するのも楽しいだろう。【長嶋】
東ベルリンのデア・ヴァイセ・ゼー (Der Weiße See) で見かけたアート
「煙草を吹かす人魚」
Berliner Allee / Indira-Gandhi-Straße 停留所下車


参考:
BVG のサイト:www.bvg.de
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