bmklogo.jpg
akabar.jpg

文化/スポーツ
Google
Web  bmk





はじめに(増補改訂版のために) 【2007年2月25日】

 この魚名インデックスができたきっかけは2つあります。第1に食材としての魚への興味、第2に水中世界への現実逃避です。
 ドイツに住んでいると、日本の巷にあふれている多種多彩な食材、特に魚介類が無性に恋しくなることがあります。目の前の対象を食として眺める場合、そこに食「文化」というものが介在するものの、基底にあるのはやはり生物的本能としての食欲です。その食欲が満たされない場合、まず絵や写真を眺めて味覚を想像するという代償行為が起こり、次に体が慣れてくると、同じ魚介を純粋に美的に眺めることが可能になってくるようです(小生の場合、まだそこまで達観できていませんが)。
 こうしたなかで、「日本のあの魚はドイツ語ではなんというのか」といった興味もおのずと湧き、何冊かの魚類図鑑を買い揃えるようになりました。同時に気がついたのは、地中海諸国に比して食材としての魚介類への関心がきわめて低いドイツが、ダイヴァー向けの海中生物写真集や観賞用魚類のガイドブックでは、世界でもトップレヴェルのものを出版しているという事実です(もっともこれらの書籍は、ドイツ語圏の外ではもっぱら英語版で出回っていますが)。
 そんなわけで、食い意地6分に大衆科学的ないし美的興味4分ではありますが、暇を盗んでは世界の色とりどりの魚たちを眺めて現実逃避しているうちに、あまり他人の役に立ちそうもないこの魚名インデックスができあがったという次第です。
 ただこのほとんど無意味な収集作業の中にもちょっとした発見がなかったわけではなく、また和独辞典はもとより、権威ある独和辞典の誤りがいくつか見つかったことも確かです。

 以下、本インデックス利用に当たっての注意点を簡単に記します。

1.魚類学についてはズブの素人が作成した、ごく不完全なインデックスです。スペリングミスなども混じっていることと思います。また、魚種の分類体系は典拠によって大幅な相違があるため、さまざまな不整合も存在します(学名については、原則としてFishBaseに準拠しています)。なお、このインデックスの利用により生じた不利益について、作成者は一切責任を負いません。また質問にも一切お答えできません。

2.このVer. 2は6,000以上の魚種をリストアップし、項目数は7,000を超えています。FishBaseによれば、世界で現在知られている魚種は約29,800種ですから、その2割ほどをカヴァーしていることになります。しかし残念ながら、ドイツ語の種名に対応する和名がなく、単に「(○○属)」と記されている魚種が非常に多くなっています。これは日独両国の海域・水域に共通して生息する魚がごく限られている以上、しかたのないことです。もともとドイツ産魚類はわずか250種ほどであり、本インデックスに収録されている魚種の大半は、ドイツから見て「外国産」ということになります。これに対し、日本産魚類は約 3,800種が知られていますが、その中でなんらかのドイツ語名がつけられているのは、「国際的」に分布ないし活動する魚(とりわけ食用魚)や、観賞・研究といった方面でドイツ人の関心の対象となる、ごく一部の魚に過ぎません。「和名からドイツ語名を調べたようとしたが、その魚種がリストにない」という不満をもたれた方にも、同じ理由からご理解をお願いしたいと思います。いずれにせよ、そのものずばり対応する種名がない場合でも、属名か、少なくとも科名が判明すれば、「○○属(科)の魚」とか「○○の仲間」といった近似訳が可能になります。

3.ひとつの魚種に複数のドイツ語名・英語名がついていることがあり、またその逆に、複数の魚種に同一のドイツ語名・英語名がついていることがあります。これは、ラテン語の学名や標準和名と異なり、ドイツ語名や英語名は特に統一されていないことによるものです。

4.ローマ帝国以降のラテン語同様、グローバリゼーションにともなう英語の覇権は魚の名称においても顕著で、独-日/日-独という対照が不毛と思えることも少なくありません。昔からドイツ人に馴染みの深い魚は別として、ダイヴァー向けの図鑑や観賞魚図鑑に記載されたドイツ語名には、英語名の直訳とおぼしきものが目立ちます。もっと極端なのは日本語の方で、「外国産魚」のかなりの部分が、英語のカタカナ表記で一般に通用しています。

5.このVer. 2では、ドイツ語の参照文献を大幅に増やしました。海水魚の大部分はダイヴァー向けの図鑑に拠っているため、魚種にかなりの偏りがあります。しかしヨウジウオ科、キンチャクダイ科、スズメダイ科、ベラ科、ニザダイ科などについては、該当するモノグラフィ(専門文献)のおかげで、大半の魚種を網羅することができたと思います。なお、入手情報が乏しい深海魚なども、科名レヴェルではできるかぎり採録するようにしました。ドイツ語圏にも日本にも自生しない淡水魚(特に観賞魚)に関しては、和名の欄が英語やラテン語のカタカナ表記か、あるいは単に属名の表示にとどめざるをえないものが多くなっています。上に述べた理由から、ご理解をお願いします。

6.2007年1月31日に日本魚類学会が発表した「日本産魚類の差別的標準和名の改名最終勧告」に従い、対象となっている種・属・科の標準和名を修正してあります。ただし、「勧告」リストに含まれないため、そのまま残した名称もあります(「ハグフィッシュ」に対する「キタタイセイヨウメクラウナギ」のように、日本からみた外国産魚に与えられた和名や、「カラフトマス」の別称としての「セッパリマス」など、標準和名でないもの)。

7.商業目的での転載を固くお断りします。なお本インデックス作成にあたって、以下の文献ならびにWebサイトを参照しました。

参考文献:

Allen, Gerald R.: Riffbarsche der Welt. Mergus, Melle 1991.

Baensch, Hans A. / Debelius, Helmut u. a.: Mergus Meerwasser Atlas, Bd. 1-7. Mergus, Melle 1994 ff.

Baensch, Hans A. / Fischer, Gero W.: Mergus Aquarien Atlas. Foto Index 1-5. Mergus, Melle 21998.

Baensch, Hans A. / Evers, Hans-Georg: Mergus Aquarien Atlas. Bd. 6. Mergus, Melle 2002.

Bergbauer, Matthias / Frei, Herbert: Süßwasserfische richtig bestimmen. Jahr-Verlag, Hamburg 2000.

Debelius, Helmut: Fischführer. Indischer Ozean, Rotes Meer bis Thailand. Tetra Verlag, Bissendorf-Wulften 31999.

Debelius, Helmut: Fischführer. Mittelmeer und Atlantik. Jahr Verlag, Hamburg 1998.

Debelius, Helmut: Riff-Führer. Rotes Meer. Jahr Verlag, Hamburg 1998.

Debelius, Helmut / Kuiter, Rudie H.: Fischführer. Südostasien. Tetra, Melle 1994.

Debelius, Helmut / Kuiter, Rudie H.: Doktorfische und ihre Verwandten. Acanthuroidei. Eugen Ulmer, Stuttgart 2001.

Debelius, Helmut / Kuiter, Rudie H.: Kaiserfische. Pomacanthidae. Eugen Ulmer, Stuttgart 2003.

Evers, Hans-Georg / Seidel, Ingo: Mergus Wels Atlas. Bd. 1. Mergus, Melle 2002.

Halstead, Bob: Riff-Führer. Korallenmeer. Jahr Verlag, Hamburg 2000.

Hennemann, Ralf M.: Haie & Rochen weltweit. Jahr Verlag, Hamburg 2001.

Humann, Paul: Fischführer. Karibik. Jahr Verlag, Hamburg 1997.

Kuiter, Rudie H.: Seepferdchen, Seenadeln, Fetzenfische und ihre Verwandten. Syngnathiformes. Eugen Ulmer, Stuttgart 2001.

Kuiter, Rudie H.: Lippfische. Labridae. Eugen Ulmer, Stuttgart 2002.

Kuiter, Rudie H. / Debelius, Helmut: Atlas der Meeresfische. Kosmos, Stuttgart 2006.

Lieske, Ewald / Myres, Robert F.: Korallenfische der Welt. Jahr Top Special Verlag, Hamburg 1994.

Louisy, Patrick: Meeresfische. Westeuropa und Mittelmeer. Ulmer, Stuttgart 2002.

Muus, Bent J./Nielsen, Jørgen G.: Die Meeresfische Europas in Nordsee, Ostsee und Atlantik. Kosmos, Stuttgart 1999.

Schnedidewind, Frank: Kaiserfische. Tetra-Verlag, Bissendorf-Wulften 1999.

Sterba, Günther: Süßwasserfische der Welt. Urania Verlag, Leipzig 1990.

Ullrich, Martin: Buntbarsche. Kosmos, Stuttgart 2000.

Weissert, Frank: Lexikon der Süßwasserfische. Müller Rüschlikon, Cham 2001.

原色魚類大圖鑑 監修:阿部宗明(北隆館、1987年)

山渓カラー名鑑 日本の海水魚 編・監修:岡村収・尼岡邦夫 写真:大方洋二・岡田孝夫・小林安雅・田口哲・矢野維幾・吉野雄輔ほか(山と渓谷社、2000年[2版])

山渓カラー名鑑 日本の淡水魚 編・監修 川那部浩哉・水野信彦・細谷和海 写真 桜井淳史・大塚高雄・田口哲・矢野維幾ほか(山と渓谷社、2001年[3版/改訂版])

参照Webサイト:

FishBase:http://www.fishbase.org/search.cfm

Ichthy まだ見ぬ魚のページ:http://f15.aaacafe.ne.jp/~ichthy/index.html

日本魚類学会:http://www.fish-isj.jp/index.html

(2007年2月25日)



目次
 ・はじめに
 ・羅>独英和
 ・独>羅英和
 ・英>羅独和
 ・和>羅独英

2004年7月30日以降の訪問者数:dream.cgi?id=fisch


up

【関連記事】


広告/スポンサー
Copyright © forum bmk All rights reserved