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喫茶店の奥に無料の「アート」 【2004年1月12日】
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 文人、芸術家の集う喫茶店。学生が集まってコーヒー一杯で議論を戦わせる喫茶店。かつて日本の都会にもそういう喫茶店文化というものがあったという。今もどこかに残っているのかもしれないが、わずかに残っていたとしても化石のような稀有な存在になってしまっていることは間違いない。低料金、全店均一メニューのチェーン店か、都会ならば「談話室」と呼ばれる待ち合わせと商談のための喫茶店が幅を利かせている。
 ドイツでもスターバックスコーヒーの進出・店舗数の増加には著しいものがあるが、ゆっくりとお茶やコーヒーを楽しみながら議論や思索に耽ることのできる「古き良き」喫茶店はまだまだ多い。議論をするばかりでなく、一人で行って読書を楽しむのも快適。よほど繁盛している店でもなければ、長っ尻を憎まれることもない。
 そんな心地良い喫茶店に必ず置いてあるのが、写真のような無料の絵はがき。たいていは店の奥の壁やトイレへの通路に備え付けられいて、種類も多く、勝手に持ち出しても構わない。日本には「エコーはがき」という宣伝付きの割引官製はがきが郵便局で売られていたが、このドイツのはがきにも宣伝が掲載されている。「エコーはがき」ドイツ版だが、日本のものと違うのは、絵はがきの部分や宣伝が、商品やサービスの宣伝に終始せず、それぞれに意匠を凝らしているということ。中にはポップアートの趣のあるものある。


 さてこの絵はがき、どこで作られているのかと見てみると、EDGAR MEDIEN AG(「(株)エドガー・メディア」という意味)とあり、www.edgar.de のサイト案内が印刷されている。サイトを訪問してみると、この絵はがきを企画・作成しているのは、ハンブルクに拠点を置く上述の企業で、広告主はもちろん、絵はがきのアイディアをも募集しているとのこと。サイトではこれまで作成された絵はがきのデザインも掲載されており、ちょっとした現代美術コレクションができている。
最近では切符の裏まで広告メディアに使う日本人だが、こんな粋な広告媒体もいかがだろうか。【長嶋】


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