チューリンゲンの森を越えて

|
雪の残る山地帯
|
エアフルトよりシュヴァインフルトまでは、チューリンゲンの森と呼ばれる山地帯を抜けての行程となる。それほど険しい山ではないものの、線路は右へ左へカーブを切り、谷間を縫って進む。雪が白く残っている所もあり、寒冷な気候を思わせる。
列車は、分水嶺を越えマイン川の流域に向かう。ドイツを南北に分けるのはこのマイン川。フランクフルト・マインは有名だが、そのマインはマイン川。ドイツ語ではFrankfurt am Main(フランクフルト・アム・マイン)と書き、「マイン川河畔のフランクフルト」という意味。フランクフルトというありふれた名称は各所にあり、それらを区別するのにマインがつけられているのだろう。日本では例を知らないが、ドイツではよく用いられる区別法だ。日本では、例えば上総牛久といったように、区別のためには旧国名をつけることが多いだろうか。

|
ローカル線のハイテク列車
(エアフルト駅にて)
|
大改装中のエアフルト駅を13時半に出発した快速列車(直訳すれば「ローカル急行」か)、ドイツ語ではRegional-Express(レギョナール−エクスプレス)は、ベルリンからの特急以上にガラガラ。車両はオートバイがカーブするときのように、急カーブにさしかかると車両を自分で右左に傾ける振り子車両。昔F1で利用されていたようなアクティブサスペンションが設置されており、カーブでもスピードを落とさない。ローカル線のハイテクだ。
16時前にシュヴァインフルトに到着。数分の待ち時間でヴュルツブルク行きの列車に乗り換え。ヴュルツブルクまでおよそ20分。【2004年2月27日】【長嶋】