シュツットガルト
閑静な住宅街の中の「滝」
閑静な住宅街の中の「滝(カスカーデ)」
 到着したときにはすでに暗かったが、街の灯りが視線よりも高い位置に見える。傾斜のある街であることくらいは予想がつく。翌日は、あいにく天気だったが、街は周囲を山に囲まれた盆地に広がっていることがわかった。ベルリンを始め北ドイツの都市は、ほとんどが平地に広がっているため、久しぶりに坂のある街を眺める。
 駅から西側に坂道を上っていくと下村さんが住むアパートがあり、彼女を始め5人の音楽学生が一角をシェアしている。このような居住形態は、ドイツ語でWohngemeinschaft、略してヴェーゲー(WG)という。直訳すれば居住共同体という意味になる。日本でいうワンルームアパートの供給が少な いドイツでは、広い部屋をこのように何人かの学生がシェアするのが一般的。
 そのアパートからもう少し坂道を上るとシュツットガルトのお屋敷街が広がる。山の手というわけだ。悪天候で視界は悪かったが、丘の上からは街が一望できる。フィレンツェを訪問したときを思い出した。
新王宮(シュツットガルト)
ヴュルテンブルク王国の新王宮
 今回は昔話と近況報告で盛り上がり、十分な市内見物はできなかったが、もう一度訪れたい街となり、再会を約して、22日の夕刻ベルリンへの帰路についた。【2004年3月5日】【長嶋】