旅の準備
 まずドイツ鉄道のホームページで列車の接続を調べる。ドイツの国土は日本と違い、細長ではなく東西に広く、長方形に近い。その上、各地方の主要都市が相互に鉄道で結ばれているため、鉄道は文字通り網の目のようになっている。時間的な最短コースを考えると複数の経路が考えられる。これを紙の時刻表をもとに手作業で調べるのは相当な技量と手間を要する。こういうときには、ITの恩恵は大きい。ドイツ鉄道のホームページでは、旅行日、出発地、目的地、利用する列車の種類等を入力して接続を検索することができる。何度も乗り換えるローカル列車の旅にはなくてはならないツールだ。
 SWTで利用できるのは、ローカル列車だけだが、その日のうちにシュツットガルトに到着するには、深夜0時過ぎにベルリンを出発するものから、お昼の12時に出発するもまで、8通りの結果が出て来る。かなり充実したダイヤだと言えるだろう。
切符の自動販売機
切符の自動販売機。ドイツ語の他に英仏伊スペイン語、そしてトルコ語が選択できる。トルコ人の多いドイツならでは。
銀行カード、クレジットカード各種が使用できる。

 この旅は事前に予告され、道連れを募集したがコンタクトはなかった。独りの気ままな旅となった。しかしそうなると、いくら安いとはいえ、列車で10時間を超す旅には少し躊躇する。途中のエアフルトまでは特急列車(IC)を利用することにした。別途41,20ユーロ。SWTでは急行以上の列車の利用は、追 加料金を払っても許されていない。
SWTの購入
 ドイツ鉄道は、人員削減のためか至る所でIT化を進めており、インターネット等を介して人手を煩わせずに切符を購入すれば、各種の優遇がうけられることがある。SWTもそのうちの一つで、インターネットあるいは駅の自動販売機で購入するなら28ユーロ。駅の窓口で駅員から購入すると30ユーロになる。ドイツの社会は人間を必要としないものに向かっている。失業率は当分下がりそうもない。
【2004年2月23日】【長嶋】