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ベルリン−ロンドン、99セント!(1)【2005年1月22日】
エアバス社の巨人機 A380 にも驚くが、価格破壊の進むヨーロッパの航空業界、驚愕はもっと日常的なところにもある。それが格安航空会社の台頭とその運賃。ヨーロッパの都市周辺部での人口密度の低さ(つまり用地が余っているということ)、東西冷戦の終了による軍用空港の民間転用などにより、都市周辺部には余っている空港も多い。それが、低運賃を売り物にした新興航空会社がスロットを獲得できる背景にもなっており、それは日本にはまねのできないところ。
とにかく安い。1月の上旬のこと、春の旅行のことを考えてインターネットを検索していたところ、ベルリン−ロンドン(片道)が99ユーロセントから、と表示したページがヒットした。いくらユーロが高くなっているとはいえ、この数字は日本円で150円に満たない。
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ハパクロイドエクスプレスの広告
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街で見かける広告にも安さがうたわれている。多く見かけるのは「タクシープライス」という文句で、都市中心部から空港までのタクシー料金と同様に安いという宣伝で、15ユーロ、20ユーロ程度(日本ではタクシーでもこうはいかないだろうが)。それに対して上記の1ユーロ以下とは、本当だろうか。それに「から」というのはくせ者。ほんの数席は1ユーロ以下で売っても、そんな席に巡り会うのは幸運以外のなにものでもないということもある。また往路はそれで買えても、復路はノーマル運賃っていう落とし穴がないとも限らない。半信半疑は解消されない。
それなら一つ予約が取れるのかやってみよう。1ユーロ以下の料金を提示しているのは、アイルランドのライアンエアー。ヨーロッパでは格安航空会社の最大手の一つだ。そのホームページ(www.ryanair.com)から予約画面へアクセスができる。欧州各国言語が用意されているが、残念ながら日本語はない。
99セントという激安チケットだが、いつも買えるというわけではない。私がアクセスした1月上旬では、2005年1月11日から3月10日までの便を対象に、2005年1月4日から13日深夜までの間に予約すること、予約は出発日の7日以上前にすることなどという条件が付されていた(詳細は省く)。
出発地、目的地、日時、人数を入力して、席の有無を確認すると、2月の下旬の便で、「驚いたこと」に席がまだある。最も安い99セントの席が。しかしまだ安心はできない。以前、別のサイトでオンライン購入しようとしたときには、最後の最後で「運賃変更」と表示されて、ノーマル料金が提示されたことがある。そういうことがないとはいえない。さらに進んでみよう。
やってみると安い席で予約できる。しかし落とし穴はあるもので、やはりベルリン−ロンドン往復、99セント×2とはいかなかった。余分にかかるものがあるのだ。まずは、税と空港使用料、それに手数料が往復で35.56ユーロかかる。税と空港使用料は仕方ないとしても、手数料まで別表示とはややトリッキーな気がする。そしてさらに、クレジットカードで支払おうとすれば、そのための料金も別途徴収される。それが6.56ユーロ。
さて合計はというと、
往復運賃: |
1.98 |
税、空港使用料、手数料: |
35.56 |
クレジットカード使用料: |
6.56 |
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合計: |
EUR 44.10 |
也。
やはりそういうことだったか。さすがに99セントでは飛ばないという仕組みだ。しかしもう少しよく検討しよう。往復で44.10ユーロなら、いくらユーロが高くなったとはいえ、日本円で6000円にたらず。2時間あまりの空の旅が片道3000円という計算になる。ちなみにこの値段は、航空会社のマイレージを使って無料航空券で飛ぶよりも安い。無料とはいっても、税は自分持ちなので、ベルリン−ロンドンなら50ユーロ以上が自己負担となる。
ここは一つ、航空券の衝動買いといこう。【長嶋】
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